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新規アミダイト : CEMアミダイト

新たなRNA化学合成法:CEM法

はじめに

今日、RNA干渉等の発見はライフサイエンス領域に多大な影響を与え、基礎研究から医薬品開発に至るまで以前にも増して化学合成によるRNAの需要が増大してきています。これまでのRNA化学合成の歴史の中で最も重要なポイントとして、核酸のリボース部位の2'水酸基の保護基の研究開発が挙げられ、これまでに多大の努力がなされてきました。その中で、現在最も汎用されている保護基としてt-butyldimethylsilyl(TBDMS)基が挙げられます。しかしながらRNA合成の汎用性、効率、コスト、スケールアップ、長鎖RNA合成の可能性等の点でまだ改良すべき点は多々ありました。最近になりtriisopropylsilyloxymethyl(TOM)基、bis(2-acetoxyethyloxy)methyl (ACE) 基などが開発され、従来法に比べ改良がなされてきましたが依然改良すべき点も残されています。これら問題点を解決すべく、全く新しい、ユニークな保護基、2-cyanoethoxymethyl (CEM) 基の開発がなされました。1, 2)。CEM法によりRNA合成がDNA並に容易になり、又、これまで合成困難であった長鎖RNAが容易になり、実用的なRNA合成法の出現となりました。

CEMアミダイトの構造

本保護基(CEM基)はRNAの2'水酸基の保護基としては、極力、立体障害が抑えられたものであり、且つ、2'水酸基の酸素に結合する元素ができるだけ置換度が少ない(不斉中心をもたないもの)というユニークな構造をしています。この特徴のため、RNA合成時の鎖長伸長反応(縮合反応)の効率が極めて高く、これまで非常に困難であった長鎖RNA、例えば、100塩基の鎖長を超えるような長鎖RNAも合成可能となりました。

図 1.CEM法で用いられるRNA合成用のCEM-アミダイトの化学構造  
CEM法の特徴
  • CEM法により各ステップの縮合が99%以上の収率で進み、目的のRNAが高収率で得られます。
  • CEM法はこれまで極めて困難であった100塩基長を超えるような非常に長いRNAの合成も容易にします。
  • CEM法はDNA合成並の効率で合成が可能であり、そのため精製も容易となります。

図 2. 未精製RNAのHPLCによる純度比較例 (40塩基長) 図 3. 長鎖RNA、110塩基長RNAの合成例
(未精製RNAのキャピラリー電気泳動図)

参考文献
1) T. Ohgi et al., Org. Lett., 2005, 7, 3477-3480.
2) Nucleic Acids Research, 2007,35,3287-3296.

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